不動産

教えて春田さん!不動産開発の種類と流れについて

この記事はこんな人におすすめ

・不動産開発の種類を知りたい
・不動産販売業とデベロッパーの違いは何?
・春田英樹氏に不動産開発について聞きたい

不動産開発・販売事業には様々な種類がありますが、その中でも近年注目されているものに焦点を当てて、解説していくことにします。
近年、不動産開発として注目されている分野は5つあります。
エリア開発、マンション開発、リゾート開発、商業施設開発、街づくり開発の5種類です。

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エリア開発

まずはエリア開発ですが、これは建物を建設するだけではなくて、エリア全体を開発するということになります。
デベロッパーは、地域に一つの建物を建設すればそれで終わりということではありません。
末永く地域の発展を目指すのがデベロッパーの役割です。

そのために建物に必要な地震対策や災害対策を施したりします。
その地域特有のインフラを整備したり、商業施設を建設して、そして最後に人々が住むための集合住宅を建設します。
このようにエリア全体を総合的に開発するのが、エリア開発の大きな特徴です。

マンション開発

次に注目されているのがマンション開発です。
これはマンションの新築家建て替え業務をするということになります。
この段階ではゼネコンとの差別化は難しいです。
ゼネコンとデベロッパーは違います。
デベロッパーの行うマンション開発はゼネコンのそれと一線を画します。

デベロッパーのマンション開発では、周辺の施設や住環境を考えてから、それに合うような物件を設計開発するということです。
一つの建物のことだけを考えているのではないということが大きな特徴です。
テーマは全体的な調和というところではないでしょうか。

例えば東京のベッドタウンであれば、ファミリータイプのマンションの建設が主体となります。
その場合に大切なのは、学校や病院あるいは公園などの周辺の施設です。
それがしっかりとしていないと、ベッドタウンとしての成長が望めません。

大学の周辺でマンションを建設するのであれば、ワンルームタイプのマンションが主体となります。
なぜなら、そこには4年間の大学生活をエンジョイする学生たちが多いからです。
地域の抱える目的によって、マンションの形も異なってくるということになります。

周辺状況や住環境、あるいは立地条件に合わせて、適切なマンションを開発、分譲、賃貸するのが、正しいマンション開発事業ということになります。

マンション開発を中心に行うデベロッパーは業務範囲が大きく拡大するというのも大きな特徴です。
建設したマンションを自社で販売する場合もありますし、入居されたマンションの運営管理をデベロッパーがやる場合も見られます。

リゾート開発

次にリゾート開発ですが、これは既存のリゾートだけではありません。
まだ未開発のリゾートの開発計画をすることも多いです。
リゾート地に必要な宿泊施設や観光施設の他に、飲食店や喫茶店、その他リゾート客向けの様々な商店などを建設します。

リゾート地にアクセスするためのインフラの整備は欠かせません。
例えば高速道路に新しいインターチェンジを設けるとか、最寄りの駅や空港までのアクセスを整備するということが考えられます。
リゾート開発はこのように大きなプロジェクトとなる可能性を秘めているようです。

商業施設開発

次に商業施設開発ですが、それには様々なケースがあります。
新しく一つの商業施設を開発するケースもありますし、周辺の観光業までを含めて総合的な開発を目指すケースもあります。
いずれにしても大切なのは十分な事前調査ではないでしょうか。

複合商業施設の建設計画なども含まれます。
都心部と郊外に建設する複合商業施設では、その作りは自ずと違ってきます。
この場合に大切なのは、どのような客層を想定し、どのようなテナントが期待できるのか、前もって十分な調査を行うことです。

このような立地条件や周辺状況に合わせた施設の開発や、運営管理を行うのがデベロッパーということです。

街づくり開発

最後に5番目の街づくり開発ですが、これはリゾート開発と同様に大規模な事業となります。
その名の通り、周辺地域全体をトータルに考えて開発するということになります。
住宅建設は人々が居住するために欠かせませんし、通勤交通のためのインフラ整備も欠かせません。

公共機関の建設もとても大切です。
人々がより快適に暮らせるように、公園、病院、商業施設の建設などを含めて総合的な開発をするということになります。
この場合に大切なのは自治体との協力関係です。
大規模な街づくり開発では、関連企業だけではなくて、自治体との連携がとても大切になります。
民間と自治体が協力し合って、初めて理想的な住みやすい街を建設することができます。

【まとめ】不動産販売業とデベロッパーの違い

最後に不動産販売業とデベロッパーの違いを述べておきましょう。
デベロッパーは様々な不動産物件を開発して、地域に建物を建設していきます。
その目的は居住者に安心して住める住宅を提供することであり、テナントにそこで収益を上げてもらうようにすることです。

不動産開発業者も不動産販売業務と同じ業務内容ではないかという人がいますが、それは違います。
デベロッパーは不動産を販売するだけではなくて、地域の開発をするのを目的としています。
長い期間にわたり、地域を開発してくれるのがデベロッパーの大切な役割です。

春田英樹

最終更新日 2025年6月11日 by swissbug